ヤブキタの新芽
やぶきたは1908(明治41)年に静岡県安倍郡有度村(現静岡市)の篤農家、
杉山彦三郎が在来種の中から見つけた品種です。
やぶを切り開いた茶園の北側に植えた茶樹から選抜したことで、やぶきたの名前が付けられたと言われています。
発見からしばらくは表舞台に出る事はなく、静岡県立農事試験場で始まった茶樹の育成試験でようやく光が当てられ、1955(昭和30)年、県の奨励品種となりました。
今でも、静岡県立美術館近くには、杉山彦三郎が選抜したヤブキタの母樹が、移植され大きな老木となっています。
今、日本にあるヤブキタは、全てこの樹から分かれたもなのです。
現在、やぶきたは、優れた特性により爆発的に普及し、平成11年には、静岡県における茶園の90.6%を占めるようになっています。
「静岡茶いち」で販売するお茶もほとんどがやぶきたです。
この様にやぶきたが偏重されたのは、
・比較的栽培しやすいこと
・
やぶきたの収穫期が遅霜の被害が減る頃と重なり、結果的に早く収穫できること
・煎茶としての品質が極めて優れていること
など、商品価値が高く、農家や流通関係者、消費者に強く支持されたためだと言われています。
ただ、栽培品種がヤブキタに大きく偏ってしまったために、 収穫適期が短い期間に集中し、摘み遅れによる品質の低下が生じたり、お茶の味が画一化され嗜好品としての魅力が下がった等の弊害も指摘されています。
そんな中、茶業試験場をはじめ試験研究機関では、ヤブキタ以外の品種の開発普及に力を入れています。
当店の契約農家の山田隆英さんは、多品種栽培を熱心に手がけており、現在8種類ほどの品種を栽培しています。
当店ではそのうちの、6種類を「稀少品種茶セット」として販売しております。
→希少品種茶6種セットの販売ページ
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