深蒸し茶には、味、香り、健康面ですぐれた特徴がある事は申し上げました。
それだけでなく、「静岡茶いち」が深蒸し茶なのは、静岡県の牧ノ原台地の南麓、牧之原市(まきのはらし)に当社があるからなのです。
ひとことで静岡茶と言っても、「川根」、「本山」、「春野」、「天竜」など山間地のお茶。「富士」、「沼津」など富士方面火山灰土のお茶。「島田」、「藤枝」、「小笠」、「掛川茶」「菊川」「磐田」「森」など、たくさんの産地があり、それぞれに特徴のあるお茶を作っています。
その中で「静岡茶いち」は、静岡県の中部を流れる大井川下流西側牧ノ原台地の南麓、牧之原市にあります。
牧ノ原台地は、石が多いため水はけがよく、土壌は赤土で弱酸性、気候も温暖で霜が降りることも少なくお茶の栽培に非常に適しています。
また、平坦で作業もしやすく、明治維新よりの茶園開墾の歴史の中で、土壌の肥培管理が十分に行われてきました。
ここで出来る茶葉は、葉肉が厚く、味に力があるのですが、茶葉をよく蒸さないと形の大きなガサガサのお茶になってしまいます。そこで試行錯誤の結果、深蒸し製法が定着したのです。
深蒸し茶は長時間高温で蒸すために、お茶の青臭さが少ない特徴があります。
香りが弱いともいえます。 (青臭さが良いか悪いかは好みの問題ですが)
実はここに、「静岡茶いち」の仕上げ技術が生きてきます。
お茶の性格を大きく変える工程に『蒸し』のほか、仕上げ茶工程の『火入れ』があります。 (火入れは、お茶を加熱することによって火香という香りを引き出す技術です)
この『火入れ』は「静岡茶いち」のような仕上げ工場の腕の見せ所で、各工場で独自の方法を取り入れ、原料の荒茶に合った火入れを研究しています。
「静岡茶いち」でも“火入れ”には特に力を入れていて、過去数十年の経験を元に、地元の深蒸し茶に最も合った“火入れ”を行っています。(つもりです)
“地元の深蒸し茶”と“独自の火入れ”。
この二つが相まって、甘い香りと深いコクを持った「静岡茶いち」の深蒸し茶が出来るのです。
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